The Darjeeling|ザ・ダージリン オフィシャル

About [ Te ]  作品について

ダージリン

  ザ・ダージリン2ndアルバム「Te」は、2020.8リリース。新曲9曲に追加前回作品1st「NoNukes」からのリマスタリング含む全16曲入りの作品で仕上がっている。

 アルバムタイトルの「Te」はメンバー5人とリスナーとの計6つの手のこと。こんな世の中だからこそロックが持つパワーを信じた作品である。「M9:手をつなごう」はそんなアルバムコンセプトを意味する1曲。

 ダージリンは1984年結成。元メンバーのVo.UGとDr.Naoki、そして当時の同級生で結成され、大分県で始動。地元高校生バンドコンテストなどのコンテストを総ナメにし、メジャーへ期待がかかるも、東京進出後活動休止。Vo.UGはそのままメキシコへ渡りヒッピーとなる。本アルバム内の「姥捨山に捨てられた」は活動当時の代表作。

 サウンドは特にメンバー間で意識しているわけではないが、自然と80年代J – Rock風に仕上がっているとサポーターからの声があがっている。

 オープニングナンバーの「Up to you」から、アップテンポのダージリン らしい曲構成。同曲はすでに前作「No Nukes」が発売されるときには作られており、5年の期間を経てようやく世の中お披露目できた曲となった。作詞の中心はVo.UGが持ち込み、全体のメインリフはGt.Wakkyのモチーフで作られている。

 M2の「We are THE HANDSOME」はもともと「男前」というタイトルでリハーサルに入り、正式にタイトルがついたのはレコーディング時である。Bass.Kibeのファンキーベース、そして、Key.SatoshianiのMoog風リードシンセがまさに80年代風を出している1曲である。

 M3「バックパッカー」Vo.UGのメキシコヒッピー時代を題材にした曲。本曲は曲中盤にある6/8ビートの部分は元々存在していなかったが、歌詞にある大地の壮大さを表現するためにアレンジされた。また、エンディングには意味不明なコーラスも入れられ、掴みどころのない曲として仕上がっている。

 M4「風」は、本アルバム唯一の打ち込みが採用された曲。元々はバンドでリハーサルされていたが、仕上がりに納得がいかなく保留状態にあった。したがって一番最後の出来上がりとなる。プログラミングはKey.Satoshianiが担当しており、すべてDTMソフトで作られている。サビで卑猥な単語に聞こえる部分があると感じられるが、それはVo.UGの発音のせいなので気にしないで欲しい。

 M5「Get on in my life」本曲も完成から5年が経過しており、Dr.Naokiのブラシがモチーフとなった曲。意味深な歌詞はVo.UGが最後までこだわり表現している。Gt.Wakkyのアイディアでレコーディング時に間奏の一部がカットされ、オルガンがヒューチャーされた。

 M6「Hey boy」、メンバー全員がアラフィフの中、息子に自分の人生観を歌ったナンバー。歌詞中にダブルミーニング(2つ以上の解釈が可能な詩)が随所に使われており、人生経験が盛り込まれているある意味説教ソングと言える。

 M7「満月な君が見たいから」8beat R&R。Gt.Wakkyのスライドギターで始まる本曲は、ダージリンの本筋でもあるロックンロールで、曲中の「vi vi vi vi vivid」の連呼が曲に色をつけてくれている。

 M8「ちっちゃな先生」Vo.UGが息子に向けて作詞した曲。Rose風エレピで始まる本曲は今までダーリンにはなかったモチーフで、歌詞は4番まであり、バンドにありがちな間奏やソロなど存在しない。しかもほとんどワンコードで構成されており、曲後半に向けた表現力完成にかなりの時間を要した。エンディングのリフレインには元々別のパーツが加わって出来ていたが、Gt.Wakkyのアイディアで現バージョンに仕上がっている。

M9「手をつなごう」最後の最後まで検討し尽くされ、レコーディングではキーを上げ再構成された1曲。本アルバム「Te」のタイトルコンセプトとなっており、全ての人たちへダージリンが感じるメッセージが込められている。Gt.Wakkyのテイクも最後まで検討され、追加が続いた。ミックス・マスタリングが一番時間がかかったのは言うまでもない。未来を作る同志に少しでも何か伝えることができれば……

以上、「Te」の新曲9曲についての解説でした。